Marvel Unlimited 全読みブログ

Marvel Unlimited で読めるコミックを出版年度順に読み、感想を記録するブログ

Marvel Comics #1 (1939)

Marvel Unlimitedで読める最古のコミックは、
まさにMarvel社※最初のコミックである『Marvel Comics #1』!!

※当時はTimely社という社名だったそう

表紙

出版年の1939年は、第2次世界大戦が開戦した年……!

とんでもなく古いですね。

 

そんな『Marvel Comics #1』には、7つの物語が収録されています。

The HUMAN TORCH

アメリカの科学者 ホートン教授 は、
研究所に招いた記者に、
自身が開発したアンドロイドを紹介する。

 

真空のガラス管に入ったアンドロイドは、
ガラス管へ空気が注入されるや否や、
全身から炎を吹き出す炎人間(=ヒューマントーチ)へと姿を変えた。

 

しかし、ホートン教授自身も発火の原理は解明できておらず、
周囲の科学者から危険性を指摘された教授は、
ヒューマントーチをセメントの中に埋め、
封印することに決めた。

ちなみにこのヒューマントーチ、
燃えてないときは全身青タイツの白人男性です。
(なんで服は燃えない)

封印されたヒューマントーチだが、
セメントの隙間から漏れ出た空気により発火、
セメントを吹き飛ばして町へ解き放たれてしまう。

 

炎を制御できないトーチは、
自身の炎により町を混乱に陥れてしまう。

 

炎を鎮める手段を探したトーチは、
郊外にある屋敷のプールに身を沈めた。

この町を疾走する場面では、普通に一般市民が燃やされてます。

 

しかし、トーチが飛び込んだプールは悪党サルドの隠れ家だった。
サルドに回収されたトーチはビルの放火に利用されてしまう。

 

自身の炎が陰謀に利用されたことに気づいたトーチは、
サルドを追って隠れ家へ向かう。

 

トーチはサルドの子分を倒し、隠れ家の地下室へサルドを追い詰めた。

 

サルドは銃で抵抗するが、
弾丸は肌に触れたとたんに溶け、
硫酸が入ったボンベを投げつけたサルドは、
その爆発に巻き込まれ、自爆した。

このあたりでトーチの能力が炸裂しますが、
車の下に逃げた子分を発見して車の上に飛び乗り圧死&焼死させるなど、
初回からかなり殺意高め
です。

 

サルドとの戦いの中で、偶然窒素ガスを浴びたことにより
炎を制御できるようになったトーチは、
ホートン教授の元へ帰る。

 

しかし、ホートン教授もまた、
トーチを利己的に利用しようとしていた。


個人的な目的のため利用されることを嫌ったトーチは、
研究所の屋根を破り脱出するのだった。---------

 

……なかなか1本目からエッジが効いている・・!

日本の作品だと主人公を造った博士ってだいたい味方なイメージですが、
トーチはあっさり見限りました。

しかも、トーチが発火する原理は博士でもわからないという、
気持ちいいくらいの設定投げっぷり!

 

まぁ全身燃えてるってビジュアル的にカッコいいしね。

カッコいいは理屈に先立ちます。それでいいのだ。

 

一方で、初回から(故意ではないが)社会に迷惑かけまくったトーチさん。
次回以降、どういう立ち位置で活動するんですかね。

 

The ANGEL

6人の悪党 "Six Big Men"により、町は恐怖の中にあった。

 

ラング博士をはじめとする市民団体は、
謎のヒーローエンジェルを頼ろうとするが、
その会合中にエンジェル自身から予告場が届く。

 

エンジェルは悪党を一人ずつ始末し、
残った手がかりからラング博士が黒幕であることを暴いたエンジェルは、
博士の身柄を警察へ引き渡した。------------------

あらすじは短いですが、
シックスビッグメンは一人ずつ戦闘シーンが用意され、
そこそこボリュームのある作品です。

 

ただ、このエンジェル、
見た目は完全に老け顔のスーパーマンです。

全身タイツにマントを羽織り、
いかにも超能力を持ってそうですが、
戦闘スタイルは拳とチョークスリーパー
移動は車です。

 

この設定でどう話を広げるのか、
ある意味楽しみです。(そもそも続くのか・・・?)

 

The Sub-Mariner

サルベージ船のダイバーが沈没船を探索していると、
つい最近誰かが訪れたような痕跡を見つける。

 

船内を探索した彼らが見つけたのは、
水中に生きるサブマリナー"ネイモア"だった。

 

ネイモアはダイバーを殺し、
サルベージ船を破壊して宮殿へと帰還する。

 

 

----かつて、ネイモアの故郷は、
かつて南極調査隊が調査目的で海中へ投下した爆弾によって
甚大な被害を被っていた。

ネイモアの母は南極調査隊へスパイとして潜入したが、
その過程である人間と恋に落ち、ネイモアを産んだのだった。

 

海底王国は人類への報復を目標とし、
ネイモアはついに行動を開始する。

 

手始めにネイモアは灯台を占拠し、
近くを飛んでいた航空機へ飛び移って包囲を脱出した。

……ついに知っているキャラクターが出てきました!!

昨年公開されたブラックパンサー ワカンダフォーエバに出てきた、ネイモアですね。

映画でも主人公の敵役でしたが、
第1回からゴリゴリに人類の敵です。

 

ネイモアは地上侵略が目的なわけですが、
彼の能力は

・水中で活動できる
・空もそこそこ飛べる
・怪力
地上でも海パン一丁

くらいで、灯台を占拠するのはまだしも、
人類全体を相手取るにはちょっとつらそうです。

 

これからどのように地球を侵略するのか、楽しみです。

 

The MASKED RAIDER

とある牧場主、ジム・ガードリーは、
悪党カル・ブランダーに牧場を売るよう脅迫されていた。

ジムは抵抗したものの捕まり、
罪をでっちあげられ、保安官に引き渡されるてしまう。

 

覇気のない老保安官に業を煮やしたジムは、
保安官を騙して牢から脱出する。

 

そして、
自らカルに立ち向かうことを決めたジムは、
射撃の訓練を積み、
偶然出会った白馬ライトニングを従え、
黒いマスクを纏った”マスクド・レイダー”となった。

 

マスクド・レイダーはカルの一党を打ち倒し、
保安官に引き渡すのだった。----------

いかにも昔のアメリカらしい、
西部劇をモチーフとした一遍です。

 

…………そして、この話ひじょ~~に読みづらかったです。

というのも、英語の授業じゃ習わないような単語が山ほど出てきます。

その上、訛り英語を文章で表現してるからか、
Google翻訳にかけても全然翻訳されないことしばしば。

 

8ページ読むのに、1時間かかったよ・・・

 

JUNGLE TERROR

行方不明になっているジョン・ロバーツ教授を探し、
友人のケンと甥のティムがジャングルへ飛行機を発進させる。

しかし悪党クラフトンが2人を追っており、
躱そうとした2人はジャングルへ墜落してしまう。

 

原住民に捕らえられた2人は牢屋でジョン教授と再会する。

ジョンは牢屋内の脱出路を発見しており、3人はそこから脱出した。

 

脱出した先には原住民が貯め込んだダイヤモンドの山があった。

しかし、クラフトンもそこに現れ、原住民との三つ巴の戦いになってしまう。

クラフトンは原住民に殺され、
ジョン達はクラフトンの飛行機を奪って脱出する。

ティムはダイヤが手に入らなかったことを惜しむが、
ジョンは逃げる際に1かけらのダイヤを回収していたのだった。---------

西部劇の次は冒険小説です。

いわゆる”インディアン”的な部族が出てくるのが、
時代を感じさせます。

特別な能力を持ったキャラは出ないのですが、
逃走中、ケンのピストル1つで原住民の集団を釘付けにする
大活躍っぷりが個人的なツボでした。

あと、ジョン教授は普通に手癖悪いと思います

 

BURNING RUBBER

レーサーのビルとメカニックのフレッドは、
腕前があるもののマシンの性能不足により
思うような結果を出せていなかった。

次のレースに勝つため、
ビルはマシンに危険なチューニングを施しテスト走行をする。

ビルを案じたフレッドは、
ガールフレンドのアンを通じて新たなスポンサーを見つけ、
ビルの危険な走行を止めるのだった。-------------

👆要領を得ないあらすじになってしまいましたが、
なんとコレ小説です。

ハッキリ言って、
英語の成績が良くなかった私には苦痛でしかないですが、
ビルが今後MCUに登場する可能性も0じゃないので、気合で読みました。

 

ちなみに、なぜコミック雑誌に小説が載っているのか、については、
当時の出版業界のルールが関わっているみたいなので、
今後調べてご説明しようと思ってます。

ADVENTURES OF KA-ZAR

ある白人一家が自家用機で飛行中、ジャングルに墜落した。

懸命に助けを呼ぼうとするものの、
運命は味方せず時は過ぎ、ついに妻が亡くなってしまう。

残された夫のジョンは、息子のデビッドを連れ
脱出の旅に出ることを決意するが、
その晩に嵐による倒木に頭を打ち、
文明社会へ帰還する意思を喪くしてしまう。

その日から、ジャングルでの生活が始まった。

デビッドはジャングルの動物との絆を深め、
流砂に捕まったライオンZARを助けるなど、
健やかに日々を過ごしていた。

 

そんなある日、
宝を求めて探検家 ポール・デ・クラフトがジャングルを訪れる。

ジョンは彼を追い払おうとして対立し、
銃で撃たれ致命傷を負ってしまう。

デ・クラフトは次にデビッドの命も狙ったが、
そこにZARが駆け付け、デ・クラフトの一隊を追い払った。

 

ZARは父親を亡くしたデビッドを自分のねぐらへ招待し、

"KA-ZAR"(ZARの兄弟)の名を与えるのだった。-------------

こちらはターザンモチーフですかね。

ターザン自体1930年頃の小説なので、当時の流行りだったのでしょう。

 

このKA-ZAR、序盤は白人一家のサバイバルのお話なのですが、
ジョンの精神が次第に擦り切れていく様が切実に表現されていて、
結構読み応えありました。

 

また、あらすじからは省略しましたが、
デビッドと仲良くなる動物たちにそれぞれ名前が設定されてたので、
今後は各動物をゲスト的な立ち位置に話が進むんですかね。

 

ジャンプで言ったら雑誌の最後ってちょっと人気ないイメージですが、
KA-ZAR、設定の作り込みに気合を感じます。伸びてほしい。

 

総評

初めて英語でコミック1冊読んだわけですが、
めちゃくちゃ時間かかるね・・・・(トータル1時間半くらい)

 

しかし、内容としては7作品で上手くジャンルがばらけていて、
まとまりがいいなという印象でした。

ストーリーは導入の段階なので、
次回以降どう展開させていくか楽しみです。

 

あと、掲載された全作品が次回も続くのかな。
ジャンプの打ち切りレースよろしく、
掲載順にも注目したいと思います。

(打ち切り予想なんてしてもいいかも)

 

といったところで以上です。

 

 

 

(しかしネイモア、こっから80年経っても現役ってマジでとんでもないね…)